すまいるぷろじぇくと *座談会(2)* 「中学校生活:どうする部活動!?」
すまいるぷろじぇくと =すわクリニックが主催している発達障害についてのセミナーの名前です。
2011年5月に始まり、現在V期生が学んでいます。
*座談会* =その「すまいるぷろじぇくと」を修了した保護者の方たちの情報交換などの場です。
そこで語られたことを広く子育てに奮闘するお母さん、お父さんの参考にしてもらおうと、このたびHPに
アップすることにしました。
独特の才能やセンスを持ちながら、自信を持てずにいる子どもたち、彼らを育てる親たち、学校の先生たちに読んでもらって、よりよい環境、生きやすく学びやすい社会になってほしいという願いをこめて、すまいるぷろじぇくとに集まってくださった保護者の方々のメッセージをお届けします。
*個人が特定しにくいように、学年やエピソードを変えている部分もありますのでご了承ください。
すまいるぷろじぇくと *座談会(2) 「中学校生活:部活動をどうする!?」
F1 みなさん、こんばんは。2ヶ月ぶりですね。お元気でしたか?
前回からこれまでの間に、何か発見したり、子どもさんの成長に気づいたり、という場面は
ありましたか? 2か月分を思い出すのはちょっとたいへん、という方は、この1週間の
ニュースという感じで思い出してみましょうか。いかがですか?
A 改めて、「おこられ弱いなぁ・・」と思いました。ひとつおこられると、他のできていたことも 自信がなくなるというか、できなくなっちゃうこともあって、全体にトーンダウンしちゃって・・
B 息子との時間を増やしたいなぁと思ってるんです。この頃、順序立てて話せるようになった、
と感心することがあるんですけど、それを受け止める場面が少ないかな、と。
聞いてもらえたっていう満足とか納得とかがないから祖父母に八つ当たりしてるのかな、と思う場面もあって・・。
C (少し遅れて到着したので)すいませ〜ん・・遅くなってしまって・・。
F2 今、みなさんに最近のニュースや気がついたことを話してもらっていたところです。
C あ〜、それは今日ですね。今日、予定が少し変わってしまったんですけど、電話で話したら
とまどってしまって、ちょっと混乱しちゃって、それを見ていた私も大きい声を出しちゃって、
悪循環・・。やはり、「書いて、見える形で伝える」はうちの子にとって、とても大事で必要なことなんだな、って。初めから書いて渡そうとしていれば、時間もかえってかからないし、私自身も怒ったり大きな声をだしたりして自己嫌悪になることもないし・・。
F なるほど、「書いて、見える形で」はやっぱり大事なポイントのようですね。
さて、今日のテーマは「部活動について」でしたね。
D あの、今、うちの小学校では「特別支援の子は部活動に入らなくていい」という感じで、
入っていないんですけど…中学校でもそんな感じになるんでしょうか…。子どもは中学に行ったら○○部に入りたい、って意欲満々なので、できたらやらせたいんですが…。
E えと、むしろ「入らなくちゃいけない」になると思います、中学は。中体連とかも部活動単位で動かなくちゃいけないし…。
F2 でも実際に「入らない」方向で特別支援クラスはクラス単位で行動、という中学校もあるようですよ。
D そうだったらどうしよう・・せっかくの中学校生活へのモチベーションが…。
F1 「やりたい」という気持ちは大事にしたいですよね。
G うちの中学では、あまりきつくない「ボードゲーム部」という部活があります。もちろん誰でも入れるし、将棋や囲碁をやっている子や、水泳とかの競技を学校外で頑張っている子は希望して入ってるんですけど。その部の顧問は特別支援担当の先生がしています。ので、特別支援クラスの子たちも気軽に入れるようになってます。運動部とかに入りたい子はもちろん入れますし…。
HIJ えぇ〜、それ、とってもいいですね。じゃ、スケートとか体操とかやってる子も、とてものびのびそれぞれの習い事もできるし、学校の部活をさぼってるみたいな後ろめたさも持たなくてすむねぇ・・。
KL ほんとにいいですねぇ・・
うちの学校もそうしてほしい。今のところ、とにかくハードな部に全員参加だから・・。
M 子どもたちにとってはやはり「みんなと同じ」という感覚は大事みたいで… 部活はみんなと
同じようにやれる、というのは自信にもつながると思う。サポーターとかをお願いしてもやらせたい気持ちです。
N 先輩とか後輩とかとの人間関係では苦労しそうだけど・・ イライラしたり、自己嫌悪になったり…というのを早い時点で気づけるといいんだけど・・
F1 「ストレスがたまらない」ことを目指すのではなくて、「ストレスがたまってきた、ということに自分でも気づける」というのが大事ですよね。
F2 それでそのイライラを自分なりに消化できるとベストですよね。「その場を離れる」「視覚遮断」
「大きい声を出す」「握るものとかを持っていて力を入れる」とか。
F1 そういえば、何かそういうもののカタログが・・(とカタログを取りにいく)
O そういうものって、握るもののですか?
F2 そうですね、あるみたいですよ。
F1 これこれ・・(としばらくみんなでカタログを回し、これなら家にある□□で代用できる、似ているものをおもちゃ屋で見た、百均にもあるよね、などの握りものトークとなる)
P うちの子も最初は何かと壊したりしてましたけど、このごろ握るものがふにゅふにゅに切り替わってきたんですよ…
F2 それ理想的ですね。
Q あと、私は自分がイライラした時はこうするよ、って伝えています。
F1 そうですよね、お母さんも(お父さんも)弱いとこ、ダメダメなとこあってOK!という感覚、
大事にしたいです。 ストレスがないとか、ゼロになるとかいうことは現実的じゃないですよね、
だとしたら、緊急事態の時はどうするか、頭にきたときどうするか、という対処法をたくさん持
ってることが現実としてベターな状態だと思います。
R こんな時どうする、みたいな劇みたいなことができるといいと思います。今は親の集まりだけど、子ども達のグループで寸劇を作りながら場面学習をセッティング! というのもいいですよね。音楽得意な子はBGM担当したり・・みんなの個性や特技が活かせるといいなぁ・・
S 部活にしても、特別支援クラスにしても(カテゴリーとしては2種類あるので)未知のものを想像するのは難しいし不安だろうからと思って、私は上の子がいるのを幸いに、小学校時代から中学校の行事に連れて行ったりしました。文化祭とかで、部活動の雰囲気とかも少しわかりますしね。あと、父親が上の子の部活や試合を見せたり、いろいろなスポーツを見せたりすることも意識してやってくれたかなあ。まぁ、おかげで「絶対運動部には入らない」という考えに固まってしまって…、でもそれもいいかなと。
T 入りたい部がないときは「入らないこともOK」だと嬉しいですけどね。
U それは、相談してお願いしてみるのもいいかもしれないですよ。または、本人がやれそうな部活を作ってもらえるようにとか…。
V 新しく作ってもらうのは無理そうですけど・・。でも困った時は、「助けてもらう力」「パーフェクトでなくてもそこそこやる力」を付けたいです。
F1 はい、それはとっても大切なポイントです。そのためには親の方たちも頼ったりお願いしたりする見本を見せるのも大事だと思います。 今日はありがとうございました。
(ありがとうございました) 文責:F2吹雪
*F1は主進行役のドクターまぎー、F2は補助進行役のカウンセラー吹雪です